2023年は夫婦でクリスマス休暇をとって、熱海の温泉に行ってきた。JR伊豆多賀駅という聞いたことのない駅が目的地。宿泊先は「オーベルジュフォンテーヌブロー熱海」。最寄駅から徒歩10分。東京駅からも1時間程度の好立地。全12室という小規模ホテルは、スタッフさんとの距離も近いかも!ディナーはフレンチコース。そして客室露天風呂もあり、食後やチェックイン後にもゆったり楽しめる。
ホテルの近くには熱海プリン食堂もあり、ランチを楽しんだ。
熱海旅行(オーベルジュフォンテーヌ宿泊記)
熱海には行ったことがなかったので、はじめての訪問だった。はじめての熱海で一番感動したのは、東京から新幹線を使って1時間もかからずに着いてしまうこと。温泉とかって聞くと新幹線移動の後にバスで1時間とか、そもそもバスで4時間とか、車酔いする自分には悪夢のような話だけれど、熱海なら余裕だなっておもった。こんなに簡単にバケーションを楽しめるなんて最高じゃない?
熱海へ到着
さて、当日はお昼前に家を出発、東京駅から新幹線に乗り換えて熱海には12時についた。ちょうど腹が減ったタイミングだったのでお昼ご飯を探しに行くことに。
熱海駅前は、平和通り、仲店通りと2つの商店街があるらしい。ぱっと見で人の出入りが少なめだった、平和通りの方へ向かうことに。どこの観光地もにたようなものだが、食べ歩きができそうな感じでいろいろ出店が出てた。
ランチとしては有名な海鮮丼のお店に当たりをつけていたけど、整理券制度のようだし、お店に着いたところで何分待つか検討がつかないこともあり、通りすがりにあったお寿司屋さん”磯丸”に入ることにきめた。
待っている時間はほかの出店のいい匂いがずっと漂っていた。温泉饅頭てきな。ドーナッツみたいな。おいしそうだった。絶対食べたいと思ったが、小食なので無理だろうなとも思った。お店の前のベンチに腰掛けて20分程度。ついに名前を呼ばれて入店!!
お昼の混雑時間なこともあり、お席は60分制度だと言われた。
入り口目の前のテーブル席を案内してもらった。席には注文を書く紙がデフォルトでは置いてなかった。口頭注文かと思って文明の力、スマホメモ帳に注文したいネタをメモしてから、店員に声をかけた。そしたら店員さんから、お寿司屋さんあるあるの注文に使う紙とペンをもらえた。最初から置いておいてもいいじゃないカナ、カナ、と思ったけど、汚れ安かったり管理が面倒なのかな。そうして受け取った紙とペンを見ると既に汚れていた。
最初はビールと、生しらす、サーモン、金目鯛、赤身、甘エビを頼んだ。めっちゃ美味しかった。
サーモンは脂たっぷりのものではなく、さっぱりテイストのもので、サーモンの風味をしっかりと味わえた。
生しらすは、たべたことがなかったけどトゥルッとしていて美味しかった。生姜が少しだけ苦手だったかもしれん。
甘エビはぷりぷりっとしたエビが、3本!一般的には2本な気がするけど多めに3本も入っており、感動した!すごい美味しかった。
金目鯛はプリッとした食感がたまらなかった。普段自分からは注文しないけど、妻の勧めで食べてみたら、あたりだった。美味しかった。そしてマグロの赤みは安定だった。
あっという間に食べてしまった。15分くらいで食べてしまったのが面白かった。なので2回目の注文をした。
またしても店員に話しかけ、注文の紙をいただく。紙はやっぱり汚れていた。
そして、アナゴ、大トロを頼んだ。
アナゴ!安定にうまい。100個食べれる。
大トロ!うまい!これも脂っこくない!
熱海の寿司は全体的に脂っぽくなくて無限に食べれる感じだった。熱海の食材は脂っこくないのかもしれない。食べやすい。最高。
寿司に満足した後は、商店街を散歩。ぶらぶらと歩いてお店を見て歩いた。
温泉饅頭を食べた。
注文をしたらその場でホカホカに温めてくれた。すごい美味しかった。そういえば昔10円饅頭が流行ったことを思い出した。最近は全然見ない。あれは何だったのだろう。物価が安かったのかな。毎日のように食べていた気がする。
そのまま熱海駅に戻り駅中の、ラスカ熱海でコーヒーブレイクした。すごい美味しかった!
熱海から伊豆多賀駅、そしてホテルへ
熱海駅からはJR伊東線に乗って伊豆多賀駅に移動する。電車で10分かからないくらい。ただ、電車は30分間隔くらいでしか発着していないので、駅に行く時間には注意が必要。
地元の千葉の内房線と全く同じ車両だったと思う。懐かしかった。熱海駅を出発して数分で、ものすごく揺れるエリアがあった。近くのおじさんがすっ飛んでて結構笑ってしまった。車窓から線路を見てみると、最近のものではなさそうな瓶や缶のゴミがたくさん落ちていてびっくりした。昔の遺産・・・?
伊豆多賀駅についてた。ものすごい静かな駅。最初にとんでもない秘境駅に来てしまったと思った。無人駅のようで駅員さんの存在は感じれなかった。
ちなみにSuicaは使えた。無人駅にありがちなポスト型のタッチ機械が置いてあった。タッチが反応しないとかで、駅員を遠隔呼び出ししているおじいちゃんがいた。お互い大変そうだった。
ところで、本日泊まる宿はオーベルジュフォンテーヌ熱海。
客室露天風呂付きで全部で12部屋しかない小規模な宿泊施設。
伊豆多賀駅から徒歩10分。事前予約で送迎してくれるようだ。道中は結構坂が多めだが普通に歩ける人なら、歩いてもいけるのだ。車椅子の方とかは無理だと思う。普通に散歩にもってこいの距離なので、心に余裕がある人は歩いたほうがいいと思う。デジタルデトックスとは違うけど、そういうのもいいと思うんだ。
オーベルジュフォンテーヌ熱海に向かう道中は、海岸が近く、海にすぐに出れた。風が強く、砂埃がすごかった。遠くに島や陸が見えた。あれは千葉・・・?近くには海の家といってよいのか、露天レストランみたいなのがあった。今日は砂ぼこりで最悪だろう。客はいなそうだった。
海岸を散歩した後はもう5分ほど歩くと、オーベルジュに到着した。
オーベルジュフォンテーヌブロー熱海に到着!
歩いて敷地に入ると、すぐにホテルの方が出てきてくださった。ドアを開けてくれた。神!
小さなエレベーターでさっと2階に上がって受付。エレベーターを降りると、1階でドアを開けてくれた方が2階で待ってくれていておもしろおかしかった。そして、都会のでかいホテルとは違い、小ぶりな受付でテンポよくチェックイン。全12室しか無いという小型のホテルの良さはここにあり。
部屋に案内いただいた。
まず印象深かったのが、南向きなのかなんなのか、光が良く入り、彩光良しで、とても明るい。いるだけで気分が晴れやかになる。都内のホテルだと暗めなところ多いよね。その点明るくて気分アゲアゲって感じ。
部屋には小ぶりながら露天風呂がある。太平洋を眺めながら熱海の温泉の湯に浸かれるのだ。ルームサービスでアルコール注文した上で、浸かりながら飲めたりする。極楽。
外からの視線は、温泉の湯船内にいれば、全く気にならない。立ち上がったり、ベランダ側にでたりすると、外から見えそうなところもあり、素っ裸で滅多なことはできなそう。背を低くしておけば大丈夫!十分最高である。
温泉は42度と、少し湯温が低めであったが、その分気楽に長湯できて良かった。立ち上がればすぐに太平洋の冬の風を浴びれる。ちなみに、備え付けのバスローブを着れば、多少の風も寒くはなかった。
12月末で虫は全然いなかった。一匹も浮いていなかったし、入浴中に虫に襲われることもなかった。念のため書いておくと、クローゼットにはベープリキッドや、蚊取り線香なんかがたくさん用意されていた。おそらく、夏場は虫だらけなのだろう。とにもかくにも今回12月末じゃ虫とは無縁だった。
はい、露天風呂最高よ。
あ、部屋に入ってすぐに、ルームサービスでスパークリングをいただいた、10分余りで持ってきてくれて、嬉しかった。小規模ならではの良さであった。もっといろいろ食べたり飲んだりする人の宿泊なら、もっともっと楽しめると思う。
オーベルジュフォンテーヌ熱海のディナー
ここからはディナーのはなし。
18時からディナーを予約していた。ホテル内のレストランのディナー。オーベルジュフォンテーヌ熱海では、ディナーはフレンチのフルコースということだった。
結論大変満足であった。
自分は結構、少食な方である。普段フルコース食べるとお腹パンパンで、デザートまでたどり着けないこともしばしば。
しかし、こちらでいただいたディナーはとても美味しかったことで、さっと全て食べてしまった。(全体量が少なかったってことはないはず。)肉、魚とも、脂っこくない食材を使われているのか、胃に溜まるような感じがなかったのが大きい。
甘エビ、寒鰤、矢柄、真鱈と、世間知らずな僕は聞いたことない食材もあったが、おそらく旬の食材、熱海の地産地消だったりするのだろうか?わからんけど、色々なものを楽しめた。デザートもいただいた。
この前菜はぷりぷりのエビがたくさん使われていて、すごい美味しかった。
この魚の料理は、バターと、香ばしい豆の匂いが印象的で美味しかった。タラの部分も驚きの柔らかさで、ホクホクの食感だった。マッチしていた。このコースの中で1番美味しかった気がする。野菜も程よくトロトロ。タレまで救って食べました。舐めちゃいたい感じ。
このメインのフィレ肉のロティは、もちろんフィレなのでそもそも脂身が少ないというのもあるけれど、スジもなく、ナイフの刃ひサッととおり、時にありがちなグチュっと感も抑えられており、とても美味しかった。最後までパクッと食べちゃった。
あと、添えられている芋が不思議だった。小さいジャガイモが丸ごと茹でられている感じ。外は皮がしっかりあって、噛むとホクホクッもちもちっとした芋が出てくる。
そうだ、最後に出てくる食後のコーヒー、めっちゃ美味しい。今まで行ったどこのホテルよりも美味しかった。豆の風味がホワーンと香るのがすごかった。豆知りたいところ。
ごちそうさま。
ディナーの後は、客室に戻り、温泉に入って寝た。よく寝れた。
一夜明けてチェックアウト日
朝は8:30から朝食。会場は、ディナーと同じ場所。
よくあるホテルの卵料理や、ブッフェのような形ではなく、決められたご飯を提供いただくスタイルだった。
自分から取りに行くために席を立つ面倒くささや、何を食べるか決める手間などを一切排除できて快適にご飯を食べれた。
これは着席時から置いていただいていた、果物。パイナップル、マンゴードラゴンフルーツ、ヨーグルト。
パイナップルは食べれた。美味しかった!他の果物は苦手だったので食べるの控えました…
メインのサンドイッチは、一つがサーモンとエビをサンドしたもの。もう一つは甘辛系のエビがたっぷり入ったやつでした。どちらにもエビが入っていた。美味しくいただいた。
エビが苦手な妻の分もいただきましたが、食べ切ってしまいました…私は少食なのに。。。美味しくて食べれてしまった。
昨日ディナーと同じコーヒー出てきた。やはりすごいうまい。コクがある。
正直このコーヒーハマった。
そんな感じで朝食をいただいたあと、部屋に戻ってダラダラしていたらチェックアウトの時間になってしまったので片付けして部屋を後にした。
二日間晴れて、天気が良く日光が入って、やっぱりとてもいい部屋だった。太陽がある生活。いいね。
ホテル出た後の話。
ホテルからは伊豆多賀駅まで送迎してくれるみたいでした。ただ、今回は送迎サービスを利用せず徒歩で帰ることに。行きも帰りも徒歩。
チェックアウト後、ホテルスタッフさんのお見送りの後、昨日来た道を歩いて帰りました。
行きと同じで、エレベータで見送ってくれたスタッフの方が、1Fでドアを開けてくれて面白い。シュール。結構好き。
もう宿泊終わりかと、寂しい気持ちを持ちつつ帰路へ。しかし途中行きたい店があったので、寄ることに。熱海プリン食堂です。
熱海プリン食堂
ここは伊豆多賀駅徒歩5分くらいの場所にあるカフェです。駅から歩いて行けます。店内は活気の良い声が常に聞こえており、心地よい。
外観も内観も黄色で統一されたポップな感じでインスタ映えするだろう。
メニューは、パスタ、オムライス、プリン、ドリンクなどなど。ランチにも、カフェ利用にも使える。もちろんプリンはテイクアウトも可能なかんじ。
今回の訪問では、パスタとオムライス、持ち帰りプリンを買った。
パスタはソースがたっぷり。今までで1番ソースがかかってた気がする。ブラックペッパー好きなのでもっとブラックペッパーをかけたかった!
が、かけなくてもたっぷりのソースで味わいました。生麺がしっとり美味しかった。
オムライスは妻が食べた。少しもらったがめっちゃ美味しかった。花びらみたいな卵仕上げすごい。妻にコメントもらったら、卵の弾力がすごくて、まるで薄いゴムでぎゅっぎゅってしてるみたいだったって。
最後
熱海プリン食堂でたらふく食べた後は、伊豆多賀駅に戻って帰路に着いた。伊豆多賀駅ではちょうど電車が行ってしまった後で、40分待ちだった。
しかし安心して欲しい。ホームにも、駅舎にもたくさん座るところがある。トイレもある。夏は虫が多いかもしれない。真冬は寒くて無理かもしれない。だが、今回はホームのベンチでオケオケオッケーだった。
伊豆多賀駅のベンチでは、色々な鳥の声が聞こえた。木の上で楽しそうに会話をしていた。つがいは木から木へと飛び移り、追いかけっこをしていた。1人で羽を休ませるものもいる。今夜の食事を探してうろうろする者もいる。
全ての鳥はのびのびとして、どことなく楽しさを感じられた。鳥たちの楽しさをもっと時間をかけて理解したかった。
都会ではとても長くかんじられるだろう40分間。都会では電車に40分待つことなどあり得ない。しかし、旅できた伊豆多賀駅では鳥たちに囲まれ、数分にさえ感じられた。
電車は至極当然、定刻通り駅にやってきた。なんだかんだ「ようやく来たか」そう感じる自分がいた。万が一電車が遅延していたとすれば、あとどれくらい待てたのだろうか。余裕を装うも、実はもう待てなかったかもしれない。
とにかく今、電車は来た。鳥の囀りを背に古ぼけたカビ臭い車両に我先に乗り込む。観光列車のようで、窓に座席が向いて、車窓を眺められるようであった。おかげで席数はもとい、居場所は少ない。人々は空席を求め、車両から車両へ移って行った。
僕は妻と共に、邪魔にならないようにデッキの端に居場所を構えた。少しでも動くと、デッキと客室の間の自動ドアが開いてしまうのが落ち着かない。もう鳥の会話は聞こえなかった。代わりに耳に入るのはうんざりするような人々の会話だった。会話の内容はわからない。わからないように努める。
気付かぬ間に周囲への感覚が「都会モード」に切り替わった僕は東京へ戻って行った。
確かに回復した気力を胸に抱き、人間社会へと戻ることを選んだ。